【塾長コラム】中学校の内申点 その②

塾長コラム

高校入試と内申点

 高校入試は変化しています。一つは、高校が内申点よりも入学試験を重視するようになったことです。上位高の9割以上が学力検査重視になっています。 もう一つは、受験生の学力を試すために、入試問題を難しくするようになってきたことです。(これは悪い傾向ではありません。もともと基礎的な問題中心でしたから、もう少し難しくしてほしいと思っていたぐらいです。)
 そして、2017年入試からさらに、学力重視の制度に変更されました。入試の当日点が、100点から120点に引き上げられました。これで、いっそう逆転合格(内申が足りなくても、入試の得点で補って合格する)のチャンスが広がりました。

内申のとりにくい中学は不利か

 必ずしもそうとは言えません。生徒の学力レベルが高い中学は、内申はとりにくくても学力は高いのですから、学力重視型の入試では強みを発揮できます。

内申のとりにくいタイプ

 これはあります。ずいぶん前のことですが、定期テストの点は悪くないのに、内申がかなり低い男の子がいました。ちょっと会っただけで原因がわかったので、本人に「君は、授業中にこういう態度や行動をしているだろう?」とやってみせました。すると、「何で知ってんの?」という返事です。どんな態度に変えればいいのか詳しく教えました。本人も内申のことを気にしていたので真剣に実行しました。
 すると、定期テストは前学期とほとんど同じくらいなのに、内申点は8も上がったのです。この経験をして以来、中2の12月に行う受験親子説明会では「内申を上げる11項目」を詳しく教えることにしています。

中3で最高の成績をとるために

 中1~中2の2学期までは、学習の方法と学習能力を上げることを大切にします。それが骨太の学力をつくります。中1・中2で内申だけ意識した勉強をしている子は伸びません。実力もつきません。定期テストの過去問や予想問題を徹底してやるというような塾は、とんでもない間違いを犯しています。出そうなものだけをやるのではなく、広い範囲から何が出てもいいという勉強をすべきです。それが実力をつけるということです。
 SSAでは英語を例にとると、問題集やテストをくり返すのではなく、単語力・和訳力・文法力・英作文力を身につけるトレーニングをした上で問題を解くという方法で、中3での内申点、入試での実力、高校での自立学習に大きな強みを発揮しています。